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周りの人を幸せにするために、 最大限動きたい

取締役 兼 管理本部長 杉之原 明子

『留年が運命の分かれ道』

—杉之原さんの子供時代のエピソードをきかせてください。
実は、恥ずかしがり屋で、すごく身体が弱い子どもでした。長女ということもあって、「いい子でいなきゃ」と、いつも母の顔色をうかがっていたようにも思います。いい中学・高校・大学に通って、大企業に就職して、そこで出会った人と結婚して、会社が用意してくれている制度を使ってずっと同じ会社で働き続けることが正しいと、それをあまり疑わずに生きてきました。

—ガイアックスにはどのような経緯で入社しましたか?
初めて自分の人生を考えなければいけないと気づいたのが大学3年のとき。周りにならって就職活動を始めたものの、行きたい業界も会社もなく、正直上手くいっていませんでした。そんなとき、私はこれを“神の思し召し”と呼んでいますが(笑)、留年が決まったんです。単位を落としたことがなく、杉之原家の歴史においてもありえない出来事でした。正しいと思っていたレールを外れたことで、そのとき初めて、ああ自分って本当に空っぽなんだと気づいたんです。自分の人生をちゃんと考えなくてはと思いました。そんなことがあってインターン先を探していたところ、紹介されたのがガイアックスでした。

入社後、新規事業(現・アディッシュ(株)スクールガーディアン事業)の立ち上げにインターンとして参画し、1年を過ごしましたが、やっぱり生涯かけてやりたいことが分かりませんでした。一方で、女性としてのライフイベントを考えたときに、もしかしたら結婚や出産を体験して優先順位が変わるときがくるかもしれない。であれば、どんな働き方で社会に戻ったとしても、「社会や会社の仕組みを分かった上で、ここにいるんだ」と自分を捉えていたい。2度目の就職活動は、「30歳までに事業部長になれる会社はどこだろう?」という視点で企業を見ました。大企業とガイアックスを比較したときに、ガイアックスならいけそうだなと(笑)。社員としても入社することに決めました。

—いま掲げているミッションを教えてください。
現在は、ガイアックスから分社化したアディッシュで、管理部の立ち上げを行っています。アディッシュを、働き方や生き方をひとりひとりがつくる会社にしたいと考えています。

『周りの人を幸せにするために、最大限動きたい』

—働いてきた中でターニングポイントとなった出来事はありますか?
25歳で事業部長を任せていただくことになり、一方、そのプレッシャーの中で走り続けることが苦しいと感じたときですね。責任に応えられない状態が続き、身体からアラートが出ていました。また、女性としてのライフイベントも将来やりたいことも見えず、ただただ、「この先もずっとこの調子で働き続けられない」という漠然とした不安だけがありました。そんな時期に、ちょうど興味をもった職業があり、密かに公務員試験に挑戦することにしました。事業部長のかたわら、塾に通って勉強し、当時の上司だった江戸さん(現アディッシュ(株)CEO)に、合格したので会社を辞めますと伝えました。

—江戸さんは何とおっしゃいました?
長い長い沈黙のあと、「会社に不満があるのであれば、会社を変えていきたい。ただ、君の場合、そうではなくて、自分がどうしたいのかが分からない状況だから、人生について一緒に考えよう」と言われました(笑)。でも、それが転機だったんです。私は、周りの人のために最大限動くことが一番好きなんだ、それが私の幸せなんだということに気づくことができました。

『底にあるのは支えてくれた人への恩返し』

—そんな杉之原さんですが、今なおアディッシュに所属して走り続けていられる、その原動力について伺いたいです。
周りの人の幸せにつながるために動くことが私にとって一番の喜びです。でも、もっとよく考えると、恩返しかもしれないです。私は、戦力も何もないインターン生として入社し、多くの人たちがものすごい時間をかけて育ててくれたんです。25歳で事業部長をやれていたのも、すごく経験のあるメンバーが私を支えてくれていたからです。

今だって、そういう方々の支えなしに私がこのポジションにいるのはありえないことだと強く感じていて、私の底には、支えてくれている人への恩返しがあると思っています。現在は、数百のメンバーと会社を作り、その生活を背負っています。腹はくくっています。

—25歳で恩返し…早いし、若い(笑)。でも、杉之原さんのまわりの人たちはすごく恵まれているんだろうなあ、と感じます。チーム作りは、チーム内で同感してもらえたらやりやすいと思うのですが、逆に否定されたときはどうされますか?
「時間が解決してくれる」と唱える(笑)。そういえば数年前、チームがちょっとギクシャクしていたことがあります。結束力が強まったのは、あるメンバーの失恋話がきっかけでした。今は理解されなくても、時間とともに解決されることがあることを知り、そのタイミングを待つようにしています。

『どう働くか、どう生きるかをひとりひとりがつくる会社をつくりたい』

—アディッシュでこれから挑戦していきたいことはありますか?
ソーシャルメディアの流れを見ていると、分権化の方向に動いていますし、日本人の価値観も、お金よりも身の丈でどう幸せに生きるかが重視されてきているように思います。だからこそ、アディッシュは、「人事制度はこう決まっていて、こういうレールがありますよ」というよりは、「自らが、やりたいことやキャリアを考えて表現してください。それを応援します」という風土にしたい。なぜなら、レールがあったとしても、人がどう生きたいかには勝てないことに気づいたからです。しかし、そのためには、プロフェッショナルとして日々信頼を積み上げておかないと誰にも応援してもらえない。ある意味厳しい、何かそういったことを体現していきたいです。

それから、アディッシュが得意とする「人が見る」という価値を、テクノロジーが脅かす、あるいは代替する時代が来ます。その前に、今あるものを壊し、いち早く変われなければいけません。アディッシュの挑戦どころです。私たちに必要なことは、挑戦し続けること、学び続けること。そしてそれを、誰よりも高速で回すことだと思います。

『「生かされる」ことで「生きている」』

—杉之原さんにとって仕事とは?
うーん。なんでしょう。生きてるって感じです。仕事をしていて、ずーっと上手くいっている状態はありえない、ということに気づきました。上手くいくこともあれば上手くいかないこともあって、それを、私たちは機械ではなく人のコミュニケーションで解決しているんだなと思うと、そこには絶対に人の感情があって、生きているって感じがするなと思います。一方、私は、生涯をかけてやりたいことを未だ探していて、とある方がおっしゃっていた、「生かされている意味は何か」という問いと向き合っています。仕事ってなんだろうと思うと、メンバーに生かされている、そういう感じもします。

—では最後になりますが、生涯でこれをやりきっていたい!みたいなものはありますか?
おばあちゃんになった時は、起業していたいです。その頃には、自分が生きてきた点と点が線になっていると思うので、何か少しでも自分にできることで身近な人の役に立ちたいと考えています。そのために、今、点を頑張ってつくっているのかなという感じです。
今は、「周りの人の幸せ」がキーワードだと思っていますが、チームが1人2人と増え、アディッシュとなると数百人になって、それだけの人数を幸せにというのは、一社ではなかなかできないなと感じます。そう考えると、世の中の仕組みとかそういう大きなものにも興味が出てきています。
要は、相変わらずあまり分かっていないのですが、そうやって点を作っていくのかなと。その目の前の点に誠実に取り込むことで次のステージが引き寄せられていく、その繰り返しだと思っています。そして死ぬときに、「これが私が生かされている意味だったんだー!」と分かったらいいですね。


『留年が運命の分かれ道』

—杉之原さんの子供時代のエピソードをきかせてください。
実は、恥ずかしがり屋で、すごく身体が弱い子どもでした。長女ということもあって、「いい子でいなきゃ」と、いつも母の顔色をうかがっていたようにも思います。いい中学・高校・大学に通って、大企業に就職して、そこで出会った人と結婚して、会社が用意してくれている制度を使ってずっと同じ会社で働き続けることが正しいと、それをあまり疑わずに生きてきました。

—ガイアックスにはどのような経緯で入社しましたか?
初めて自分の人生を考えなければいけないと気づいたのが大学3年のとき。周りにならって就職活動を始めたものの、行きたい業界も会社もなく、正直上手くいっていませんでした。そんなとき、私はこれを“神の思し召し”と呼んでいますが(笑)、留年が決まったんです。単位を落としたことがなく、杉之原家の歴史においてもありえない出来事でした。正しいと思っていたレールを外れたことで、そのとき初めて、ああ自分って本当に空っぽなんだと気づいたんです。自分の人生をちゃんと考えなくてはと思いました。そんなことがあってインターン先を探していたところ、紹介されたのがガイアックスでした。

入社後、新規事業(現・アディッシュ(株)スクールガーディアン事業)の立ち上げにインターンとして参画し、1年を過ごしましたが、やっぱり生涯かけてやりたいことが分かりませんでした。一方で、女性としてのライフイベントを考えたときに、もしかしたら結婚や出産を体験して優先順位が変わるときがくるかもしれない。であれば、どんな働き方で社会に戻ったとしても、「社会や会社の仕組みを分かった上で、ここにいるんだ」と自分を捉えていたい。2度目の就職活動は、「30歳までに事業部長になれる会社はどこだろう?」という視点で企業を見ました。大企業とガイアックスを比較したときに、ガイアックスならいけそうだなと(笑)。社員としても入社することに決めました。

—いま掲げているミッションを教えてください。
現在は、ガイアックスから分社化したアディッシュで、管理部の立ち上げを行っています。アディッシュを、働き方や生き方をひとりひとりがつくる会社にしたいと考えています。

『周りの人を幸せにするために、最大限動きたい』

—働いてきた中でターニングポイントとなった出来事はありますか?
25歳で事業部長を任せていただくことになり、一方、そのプレッシャーの中で走り続けることが苦しいと感じたときですね。責任に応えられない状態が続き、身体からアラートが出ていました。また、女性としてのライフイベントも将来やりたいことも見えず、ただただ、「この先もずっとこの調子で働き続けられない」という漠然とした不安だけがありました。そんな時期に、ちょうど興味をもった職業があり、密かに公務員試験に挑戦することにしました。事業部長のかたわら、塾に通って勉強し、当時の上司だった江戸さん(現アディッシュ(株)CEO)に、合格したので会社を辞めますと伝えました。

—江戸さんは何とおっしゃいました?
長い長い沈黙のあと、「会社に不満があるのであれば、会社を変えていきたい。ただ、君の場合、そうではなくて、自分がどうしたいのかが分からない状況だから、人生について一緒に考えよう」と言われました(笑)。でも、それが転機だったんです。私は、周りの人のために最大限動くことが一番好きなんだ、それが私の幸せなんだということに気づくことができました。

『底にあるのは支えてくれた人への恩返し』

—そんな杉之原さんですが、今なおアディッシュに所属して走り続けていられる、その原動力について伺いたいです。
周りの人の幸せにつながるために動くことが私にとって一番の喜びです。でも、もっとよく考えると、恩返しかもしれないです。私は、戦力も何もないインターン生として入社し、多くの人たちがものすごい時間をかけて育ててくれたんです。25歳で事業部長をやれていたのも、すごく経験のあるメンバーが私を支えてくれていたからです。

今だって、そういう方々の支えなしに私がこのポジションにいるのはありえないことだと強く感じていて、私の底には、支えてくれている人への恩返しがあると思っています。現在は、数百のメンバーと会社を作り、その生活を背負っています。腹はくくっています。

—25歳で恩返し…早いし、若い(笑)。でも、杉之原さんのまわりの人たちはすごく恵まれているんだろうなあ、と感じます。チーム作りは、チーム内で同感してもらえたらやりやすいと思うのですが、逆に否定されたときはどうされますか?
「時間が解決してくれる」と唱える(笑)。そういえば数年前、チームがちょっとギクシャクしていたことがあります。結束力が強まったのは、あるメンバーの失恋話がきっかけでした。今は理解されなくても、時間とともに解決されることがあることを知り、そのタイミングを待つようにしています。

『どう働くか、どう生きるかをひとりひとりがつくる会社をつくりたい』

—アディッシュでこれから挑戦していきたいことはありますか?
ソーシャルメディアの流れを見ていると、分権化の方向に動いていますし、日本人の価値観も、お金よりも身の丈でどう幸せに生きるかが重視されてきているように思います。だからこそ、アディッシュは、「人事制度はこう決まっていて、こういうレールがありますよ」というよりは、「自らが、やりたいことやキャリアを考えて表現してください。それを応援します」という風土にしたい。なぜなら、レールがあったとしても、人がどう生きたいかには勝てないことに気づいたからです。しかし、そのためには、プロフェッショナルとして日々信頼を積み上げておかないと誰にも応援してもらえない。ある意味厳しい、何かそういったことを体現していきたいです。

それから、アディッシュが得意とする「人が見る」という価値を、テクノロジーが脅かす、あるいは代替する時代が来ます。その前に、今あるものを壊し、いち早く変われなければいけません。アディッシュの挑戦どころです。私たちに必要なことは、挑戦し続けること、学び続けること。そしてそれを、誰よりも高速で回すことだと思います。

『「生かされる」ことで「生きている」』

—杉之原さんにとって仕事とは?
うーん。なんでしょう。生きてるって感じです。仕事をしていて、ずーっと上手くいっている状態はありえない、ということに気づきました。上手くいくこともあれば上手くいかないこともあって、それを、私たちは機械ではなく人のコミュニケーションで解決しているんだなと思うと、そこには絶対に人の感情があって、生きているって感じがするなと思います。一方、私は、生涯をかけてやりたいことを未だ探していて、とある方がおっしゃっていた、「生かされている意味は何か」という問いと向き合っています。仕事ってなんだろうと思うと、メンバーに生かされている、そういう感じもします。

—では最後になりますが、生涯でこれをやりきっていたい!みたいなものはありますか?
おばあちゃんになった時は、起業していたいです。その頃には、自分が生きてきた点と点が線になっていると思うので、何か少しでも自分にできることで身近な人の役に立ちたいと考えています。そのために、今、点を頑張ってつくっているのかなという感じです。
今は、「周りの人の幸せ」がキーワードだと思っていますが、チームが1人2人と増え、アディッシュとなると数百人になって、それだけの人数を幸せにというのは、一社ではなかなかできないなと感じます。そう考えると、世の中の仕組みとかそういう大きなものにも興味が出てきています。
要は、相変わらずあまり分かっていないのですが、そうやって点を作っていくのかなと。その目の前の点に誠実に取り込むことで次のステージが引き寄せられていく、その繰り返しだと思っています。そして死ぬときに、「これが私が生かされている意味だったんだー!」と分かったらいいですね。


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